財務省は7日、2022年度予算に向けた各省庁の概算要求の総額が111兆6559億円だったと発表した。今秋は自民党総裁選衆院選など重要な政治日程が控える。結果は予算編成の中身や日程を左右することになるだけに、編成作業が越年する異例の事態を予想する声もある。

 要求総額は、4年連続で過去最大を更新した。新型コロナ対策の予備費5兆円を除き、21年度当初予算と比べると、10兆462億円(9・9%)増えた。100兆円超えは8年連続だ。

 菅義偉首相が注力した脱炭素化やデジタル化などの重点4分野の要求総額は、財務省が想定する上限の4・4兆円に近い4兆3686億円。今後の感染状況などが見通しにくく、金額を未定とした「事項要求」も相次ぎ、実質の要求額はさらに大きくなる。

 例年は概算要求が出そろった9月から各省庁と財務省の折衝を中心とした予算編成作業が本格化し、年末に政府案を閣議決定する。だが、今年は様相が大きく異なる。菅氏が3日、自民党総裁選への不出馬を表明したためだ。29日の総裁選後、新首相の指名とともに退陣することが確実となり、その後には遅くとも11月末までに総選挙もある。

 菅氏が指定した4分野のように、予算には時の首相の意向が色濃く反映される場合が多い。内閣や与党の新体制が決まらなければ、その意向や要望を聞き取り、予算に反映させる作業がしづらい。財務省幹部は「予算の『見せ方』は新政権になれば当然変わるだろう」と予測。一定の組み替えが求められる可能性も想定する。

 8月下旬に自民党二階俊博

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