高級輸入外車の販売が伸びている。日本自動車輸入組合(JAIA)が6日発表した統計によると、8月に売れた1千万円以上の新車の輸入車は前年比37・2%増の2212台で、昨年12月以来、9カ月連続の増加となった。コロナ下で、富裕層を中心に車の購入にお金を回す人が増えていることがありそうだ。

 「旅行に使ってきたお金を、車に使うことができた」。東京都内に住むIT会社員の江坂和真(かずまさ)さん(46)は昨年11月、独メルセデス・ベンツの高級モデル「Gクラス」を買った。スポーツ用多目的車(SUV)で、価格は約1500万円。これまで買った車で最も高い。子どもが生まれて4人家族になり、これまでよりも大きな車が欲しくなったこともあるが、コロナによる行動の変化も購入を後押しした。

 年に2、3回海外旅行に行くのが楽しみだったが、コロナで2年近く行けていない。以前は都心のショッピングセンターに出かけていたが、人が密集しない郊外に行くことが増えた。「高級な車を買ってもよいかな、と思うようになった」と江坂さんは話す。

コロナで旅行控え 「高級な車を」

 JAIAによると、1~6月(上半期)の高級輸入車の販売台数は、29・4%増の1万3921台で、過去最高を記録。1千万円未満を含む輸入車全体も19・3%増の13万6491台で、高級車の「フェラーリ」や「ポルシェ」は1988年の統計開始以来、過去最高の台数になった。

 高級外車の販売は、コロナ下で伸びてきた。1千万円以上の輸入車の20年の販売台数は、前年比0・5%増の2万2712台。輸入車全体が8・9%減の29万7千台、日系メーカー8社の販売台数も11・2%減の416万8千台に落ち込むなか、プラスを保った。

 JAIAの広報担当者は「富裕層の購入が多いため、コロナによる経済の悪化の影響を受けにくい」と話す。さらに、人気車種がセダンからSUVに移っているのを受けて、高価格帯が少なかったSUVの新モデルを各社が投入していることも、選択肢を広げているとみる。

 中古車の外車にも恩恵は及んでいる。中古輸入車の買い取り販売を手がける「カレント自動車」では、今年の販売台数は前年比約4割増のペースという。「限定数百台の生産」といった1千万~2千万円程度の車を求める人も多い。

郊外移住し 「ポルシェ」購入も

 販売店「ガレージカレント」…

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